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声豚~狭間の文化で生きる~

      2015/07/13


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ヲタクと一言で言ってしまえばそれまでなのですが、ヲタクも様々な種類があります。

アイドルヲタクことドルヲタ。
それに一番近い人種は、と聞かれたらやはり声豚でしょう。
声豚とは (コエブタとは) [単語記事] – ニコニコ大百科:http://dic.nicovideo.jp/a/%E5%A3%B0%E8%B1%9A


アニヲタに比べて「生きている人間」を追っかけているという意味ではアニヲタよりもドルヲタに近く、
ドルヲタに比べて「(推しに)触れられない」という意味ではドルヲタよりもアニヲタに近い不思議な存在。

アニヲタとドルヲタの両方の特徴を有していると言えば良いですが、逆に言えば中途半端
どちらの旨味も最大限には味わえない、とも言えなくはありません。

かく言う僕もアニヲタ→声豚→ドルヲタという「ヲタクのシルクロード」を歩んできた人間ですから、声豚の楽しさも十分わかっているつもりです。
ヲタクとしての濃度や闇もドルヲタより声豚の方が深いものが観測されます。

ドルヲタは接触によって闇を発散できるだけかもしれませんが。

そして、この「ヲタクのシルクロード」を逆走する人を見たことがない。
あるとしてもドルヲタ辞めてアニメを見るようになる。そしてたまにライブに行く。みたいなパターンくらい。
これについては観測範囲外もあるでしょうが、このブログ自体観測範囲内で成り立ってるようなものだから気にしないでいきましょう。

そんなわけで今回は声豚について直接触れる前に、二次元(アニメ)と三次元(アイドル)の狭間の文化である声優文化について触れたいと思います。

二次元と三次元の狭間の文化

アイドルにはまる(ヲタクが流入する)きっかけはいくらでもあると思います。
テレビ番組かもしれないし、写真かもしれないし、あるいは偶然アイドルのライブを見た。なんてこともあるかもしれません。
そもそもアイドルは一般人の知名度が大きなステータスになるので、むしろ「様々なルートで流入してくる」という状態は歓迎すべき状態だと思います。
ただしその消費方法は現実の空間に縛られる。
僕たちドルヲタはアイドルの現場へ行かなくてはいけない。部屋にアイドルは来てくれない。
「能動的」と言えば聞こえはいいですが、不便という見方もできます。
最近はWEBサービスで補おうとする流れもありますがそれでも補完的なものでしかありません。
アイドルの在宅的消費:http://j-th0610.jellybean.jp/?p=353

それに比べ、アニメは作品です。
最近こそ様々なメディアが用いられますが、メディアを通さなければアニメを得ることができない。
この文脈だとグッズや画像の1枚絵がアニメなのかどうかは際どいですが、少なくとも「アニメという作品」という意味では動画かつ著作権が存在しているため、受信の方法はアイドルに比べて極めて限定的となります。
しかし消費方法はかなり融通がききます。
テレビ、PC、タブレット、スマホ、どの媒体でも「ほぼ全く同じレベルの体験」を得られます。
現実に存在していない分コピー可能なデータです。地域や会場のキャパとかに縛られずにヲタク全員が全く同じ体験を共有できる。
「受動的」と言えば聞こえは悪いですが、いつだってどこだって消費できるという意味では便利です。

この狭間にあるのが声優。
声優とはもちろんアニメの場合、キャラクターに声を充てている人達です。
流入の方法はアニメでありながら、消費方法はアイドルとほぼ同じ。

ん???

ここまでの議論が正しいならば声優というのは不合理です。
流入の方法に関しては、アイドルの方がメディアや媒体の選択肢が広いわけですからアイドルに分があります。
消費の方法に関しては、時間や場所を限定されずに同じ体験を得られるアニメの方が便利です。

この狭間でいいとこ取りをするならまだしも、実質「悪いとこ取り」をしている謎の文化なわけです。
まあいいとこ取りの文化が存在するかとなると別の問題がありますが。

今のところアニメと密接に繋がっていることで客の確保に成功し、そこから規模を大きくしてきました。
ヲタクも、アイドルほど接触できないことによって声優を神聖視するようになり信者度としては非常に高いです。

しかし、やっぱり限界があります。

一般人の流入は一回アニメを通さないとほぼ不可能。
確固たる流入経路が存在するので、今のところ多くのアイドルよりも集客力では勝ります。

その裏でAKBほどの爆発力が期待できません。
理由はアニメが未だに日陰の文化だからだと思います。
一時ほどではなくなりましたが、やっぱり未だにアニメの話というのは日常の会話としてどこかハードルが存在します。

例えば、一般の人が「AKBだったら誰推し?」という会話をすることはあるでしょうが、「お前今期のアニメ何見てる?」という会話がされることはほぼないでしょう。

声優の土台であるアニメが完全な市民権を得たら声優市場はもっと大きくなるでしょう。
大きくなったら困るのは声豚でしょうが。

 

「存在しているのに触れらない」

今の声優はアイドル的(ライブやCD、写真集)な売り方が多い。
同時にアイドルのように握手などの接触がないしイベントも圧倒的に少ない、つまり触れられない存在(二次元的存在)でもあります。

その絶妙なバランスが声優文化の特徴だと思います。
しかし絶妙なバランス故に崩壊もしやすい。

「AKBはサリンをまかないオウム」(宇野常寛談)なんて言いますけど、宗教感あるのはむしろ声優現場です。
教祖には簡単に近づけない。信者視点で見れば前田敦子よりも声優の方がキリストに近い存在です。

店舗特典によってバージョンの違う1枚のブロマイドのために同じCDを何枚も買っちゃう。
運が良ければ「イベント応募券」のあるCDもあります(当選率は高くはない)。
買えば買うだけ握手なり写真が撮れるアイドルなんて、声豚から見れば甘えなんでしょうね。
意志が弱く、アイドル文化へ流入してしまった僕としては「なんで声豚って苦行してるの?そういう教義なの?」とまで思ってしまうほど。

アニメもアイドルも購入すればするほど恩恵が得られるのに、その狭間の声優文化では購入にあまり恩恵がないというのは不思議な現象ですね。

勘違いしてはいけないのは、「アイドルのほうが優れている」とか「声優文化は劣っている」というわけではありません。
「推す」ことに関してアイドルでなくてはいけないとか、そういったものは存在しません。
むしろ目先の利益に流されず1人の人間を推し続けることの偉大さは、ドルヲタ・声豚関係なく褒め称えられるべきことでしょう。
ただ偶然応援したい人がアイドルか声優だったかの違いです。

信仰する預言者がキリストかムハンマドかで戦争が起きた暗い歴史も存在するわけですが。

(相対的に見て)サブカルチャーのストア派・声豚。
今回は声豚について、まずは声優文化がどんな文化なのか、書いてみました。
次回やることがあったら最後に触れた声豚の闇について触れていきたいと思います。

 

なお僕はここまで書いて、なんでこのブログでわざわざ声豚の生態について触れてるのかが一番の謎という事実に直面しています。

 - アイドルヲタクの生態